2017.02.21 [社長:三樹 蘭のブログ]
産学連携の授業① ~東京学芸大附属高校「演劇を取り入れた和歌の授業」~
以前、このブログでもご紹介しましたが、
東京学芸大学附属高等学校の浅田先生よりご案内いただき
「児童生徒のコミュニケーション能力の育成に資する芸術表現体験」プログラム
の見学に行ってまいりました。
その感想などをまとめさせていただきます。
本プログラムは全4回×3クラス(高2)で、昨年10月~今年2月にかけて行われました。
浅田先生はこの取り組みをすでに5年続けていらっしゃいます。
内容としては、『和歌』単元の学習で、6名ほどのグループに分かれ、
各グループ3つの和歌を抽選で引いて
そのすべての歌を取り入れた演劇を創作する、というもの。
学習単元は現代文や古典など年度によって変えているそうです。
このプログラムの特徴は、外部講師を招聘していること。
俳優さんや演出家さんの所属団体とコラボして、
ファシリテーターとして来ていただくのです。
授業の流れとしては以下のような感じです。
1回目:グループに分かれ、和歌のくじ引き。
当たった歌の背景や歌人について調べる。
俳優さんたちの模擬演技(もちろん和歌を取り入れたオリジナル)を見る。@図書室
2回目:実際に歌を取り入れた台本を作って演技を発表してみる。
俳優さんたちの、台本をよりブラッシュアップした模擬演技を見る。
3回目:台本をさらにブラッシュアップ。一部のグループの最終発表。
4回目:すべてのグループの最終発表。@講堂
率直な感想として、生徒さんたちよくやるな~!と思いました。
ただでさえ現代人には理解しにくい「和歌」という材料を
真面目に料理して、よくぞここまでというクオリティ。
台本も回を追うごとにブラッシュアップされ、
演劇としても小道具や間の取り方など、意表をつくものがたくさんありました。
もともと東京学芸大附属高では、学園祭で全員演劇に関わるということ、
浅田先生が演劇部顧問で、クラスにも部員さんが何名かいたことも
素地としてはあると思いますが、
授業外でも準備を進め、本当に一つ一つ丁寧に作り上げていた印象です。
(次回に続く)